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教員情報(YOSHINAGA Jun)
氏名・職名 |
吉永 潤(よしなが じゅん,YOSHINAGA Jun)教授 |
メールアドレス |
yoshinag [at] kobe-u.ac.jp |
取得学位 |
修士 (教育学) (東京大学) |
研究分野 |
社会認識教育論 |
[学部] 所属 |
人間形成学科 教育科学論コース, 学校教育論コース |
研究テーマ |
幼稚園の砂場のケンカから国際紛争まで (!?),他者とうまく共存していくのはなかなか難しい。どうすれば紛争は解決,または回避できるのだろう。
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[大学院] 所属 |
[博士課程前期課程] 人間発達専攻 学び系講座
[博士課程#091;博士課程後期課程] 人間発達専攻 学び系講座
[(旧)博#091;博士課程士課程前期課程] 教育・学習専攻 教育科学論コース
[(旧#091;(旧)博士課程後期課程] 教育・学習専攻 教育科学論分野 |
研究テーマ |
社会認識とは何か。それは,つきつめれば,人間がどうすれば共存しうるかという問いへの各自の答えの構築だと考えています。あなたならどう答えますか?
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研究者情報 |
神戸大学研究者紹介(KUID) |
教員サイト |
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研究室紹介 |
教育への各自の問題関心を,ともに探究していきます
私自身の研究テーマは社会科・社会認識教育で,近年は,「国民が外交意思決定へと参画していくために求められる資質・能力とは何か」というテーマに取り組んでおります。一方,私のゼミは現在,学部学生,大学院前期・後期課程の学生に加えアジア各国からの留学生研究生も所属しており,多士済々です。学生の研究テーマも様々で,最近のテーマとしては,道徳教育,キャリア教育,教育評価論,討論教育,教科書制度の研究などについて指導してきました。しかし,学生の問題関心は,多彩であるように見えて,やはり今日これからの教育のあり方への深く鋭い問いを含んでおり,私自身,指導しながら実は大変勉強になっています。ゼミの授業は,3年生では各自が関心を持つ文献を選んでの報告とディスカッション,4年生になると卒論のための個別指導となります。夏と春にはフィールドワークを兼ねたゼミ合宿を行っており,見聞を広め親睦を深めるとともに,ゼミ仲間の問題関心の交流を図っています。
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研究最前線 |
社会科がめざす公民的資質とは何?この問いにこだわっています
社会認識教育論とは,社会科 (地歴科,公民科) 教育において何をどのように教えるべきかを考察する研究分野です。その中でも私が一貫して考えてきたのは,社会科の中心的な教育目標として掲げられる「公民的資質」とは何かという原理的な問題です。
私がこれまでに最も衝撃を受けた本の一つに,ホッブズ (17世紀イギリスの思想家) の『リヴァイアサン』があります。ホッブズは,人間は本性として自己保存をめざす利己的存在であるため,人間が互いに争い殺し合う状態こそむしろ本来の状態であると言います。この本を読んで以来,なぜ人間は共存が可能なのか,なぜ社会にルールや秩序が成立可能なのかが頭を離れない問題となりました。こんな私にとって公民的資質とは「他者と殺し合わず,共存のためのルールに従いうる能力」という殺伐とした定義となります。具体的には,(1) 共存のためのルールの必要性や,その成立の歴史的由来などにつき理解できる。(2) そのルールに沿った社会生活を行える。(3) そのルールをより改善するための営み (=政治) に参加できる,という三つの能力条件を考えています。皆さんが学んできた社会科の内容は,これらの条件にかなり当てはまりませんか?
でもまだ問題は残ります。共存のためのルールに関して主張の異なる相手と出会ったらどうするか?大きく三つの方法が考えられます。a.自分の主張を,たとえ力を用いてでも貫徹する。b.相手に「配慮」してその言い分を受け入れる。c.合意形成をめざして相手と交渉する。この3つの方法の中で,戦後日本の社会科教育が最も推奨してきた方法は (2),次に (3) と言えるでしょう。しかし私は,この3つのどの方法も必要だと思います。特に国家の権力や主権の役割の理解とその適切な行使について教えることを,これからの社会科教育は回避することなく取り組んでいくべきだと考えています。
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